貧困を知るために、映画「存在のない子供たち」がおすすめな理由
本作が素晴らしいと思ったのは、フィクションとノンフィクションのバランスだ。
自然光に近い形で撮ったのであろう淡い色合いは、フィクションの垣根を軽々超えてくるし、現実のみのあるストーリーと自然な演技もフィクションを忘れてしまうほど引き込まれる。
社会性の強いドキュメンタリー映画は直面している問題がない限り「自分事」として捉えずらいが、本作のようにフィクションとノンフィクションの間のような映画は社会問題を題材にした作品にはとても感情移入がスムーズで親和性が高いように思えた。まさに本作はその傑作と言える。