ナイジェリア映画「オロトゥーレ」から人身売買の闇を知る

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    救いのない現実

    公式の説明では「ナイジェリアではびこる人身売買の闇を暴くため、売春婦として潜入取材を試みる記者。そこで彼女が見たのは、女性に対する搾取と非情な暴力が支配する世界だった。」
    と書いてるが、これ以上でもこれ以下でもないまさに、そのままの搾取と暴力を知る映画だった。

    実は映画王国「ノリウッド」

    アメリカの「ハリウッド」はもちろん、インドの「ボリウッド」のようにナイジェリアの映画は「ノリウッド」とと呼ばれ大きな市場を持っています。
    ノリウッドのテーマは社会問題に切り込んだ映画が多いですが、なぜかハッピーエンドで終わる作品が多いです。低予算で、撮影期間も短く、日本の自主映画に近い感じですが、映画を娯楽以外の視点で捉えているような魂を感じます。
    オロトゥーレでは、ハッピーエンドでは終わらず救いのない闇をリアルに描いています。

    陽気と闇のコントラスト

    挿入歌の陽気なレゲエ音楽と、カラフルなファッションに包まれた救いのないストーリーは、ものすごくコントラストが効いていてとてもリアルな印象を受けました。
    政治家のパーティーで薬を飲ませれて乱暴されるというのは、日本ではとても考えられません。
    また、映画を見るまでは想像もできないものでした。

    目標5 ジェンダー平等を実現しよう

    SDGsでは、人身売買撤廃に向けたターゲットも設定されています。

    • 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する
    • 未成年の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する

    日本に住んでいると、本当に遠い国のとても信じられない話ですが、本作品を通じて、現実に人身売買の被害があることを知れます。
    社会構造や、ビジネスとして収益が得られる以上、簡単に変えるのは難しいですが、まずは「知ること」そして、支援団体への寄付などでサポートしていけたらいいですね。

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